中国内モンゴルで飲食店を開業するために物件を探します 貸しテナントに書いてある「出兑」と「出租」の意味

和食がユネスコ世界無形文化遺産に登録されたこともあり世界では空前の日本食ブーム。
そんな時代の流れに乗らない手はないと思い、私も中国内モンゴルで飲食店の開業を目指しています。

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中国で物件の探し方

北京や上海の大都市には不動産の仲介業者がたくさんありテナントも探しやすいと思いますが、私のいる小さい街ではそのようなものはないので自分の足で探さなければいけません。
とはいえ探す時にはテナントには貸し出しという意味の漢字の「出兑」や「出租」と書かれた張り紙が必ず貼ってあるので難しいことではないんです。
その張り紙には家主の電話番号も一緒に書いてあるので、そこに連絡して物件を見せてもらうように手配することができます。
大体の場合は電話をすれば大家さんがすぐ駆けつけてくれますが、中には1時間待たされることもあるので気長に忍耐強く待たなければいけません。

大都市であれば仲介業者を頼るのがセオリーでしょう。
しかし貸し主の中には仲介料を節約するため、個人でこのような張り紙を貼りテナント募集をしていることがあります。
仲介業者の管轄ではない「出兑」や「出租」には掘り出し物件がある可能性も否めません。

「出兑」と「出租」の違い

私の妻の話ではそのテナントの所有権を持っている大家さんが直接貸し出すことを「出租」。
「出租」で借りた物件を又貸しすることを「出兑」と言うらしいです。

中国の不動産賃貸は多くの場合1年単位の契約で行われます。
もちろん家賃も前払いなので、もし借り主が何らかの都合で突然営業をやめる事になった場合、残りの契約期間の家賃がムダになってしまうんです。
これを解消するために第三者に又貸しすることが「出兑」になります。

「出兑」のデメリット

私の考えでは「出兑」の貼ってあるお店の借り主はそこで営業しても利益が出ないため店舗を又貸しし、家賃を取り戻そうとしていることが多いように思えます。
もちろん引っ越しなどの理由もあると思いますが、多くの場合流行ってなさそうなお店が「出兑」しているのです。
流行らないのは経営戦略が悪いせいかもしれませんが人通りなどの立地条件の悪さの表れであるかもしれないので開業する上での一つの目安になります。

また又貸しである「出兑」の物件を借りようとすれば家主との間に第3者が入ってしまうのでトラブルが起こりやすくなります。
大家さんと直接連絡したいと思うところですが、基本的に又貸しする貸し主は大家さんの連絡先を教えてはくれません。
それは本当の家賃を知られたくないからであり、元の家賃より割高で又貸ししたいからです。
しかももしかしたら又貸しの又貸しである可能性もあります。

中国の法律的に物件の又貸しは違法にあたるようですが、私の街ではおおっぴらに張り紙がされているところをみると警察もスルーしていると見ていいでしょう。
しかし万が一を考えるとリスクは避けたほういいかもしれません。
それでもよっぽど気に入った物件であれば、又借りしたときの契約期間が満了したと同時に本当の大家さんと契約しなおせば問題は解決します。
それでもリスクはありますが又借りしたときの残りの契約期間が短ければ短いほど摘発される確率は低くなるのではないでしょうか。

賃貸に出しているお店を片っ端からあたりました

私の住んでいる内モンゴルの町は小さく、空いているテナントもそんなに多くはないので自分の足で探すのもそこまで苦労しません。
時間はかかりますが歩きながら探すことで人通りや周りの雰囲気もつかめます。

何日か歩き回り10件以上は中を見させてもらったと思います。
街の中心部から始まり端のほうまで条件の良さそうなところは全て見ました。
見た店舗の大きさは様々で小さいものでは40平米から2階建ての200平米以上のものまで。
以前の業態は物件によってそれぞれでしたが、中には飲食店のものもありました。

場所にもよりますが私のところでは1ヶ月あたりだいたい1平米500円ほどで借りられます。
大体の場合、前に営業していた業態の内装がそのままになっているので、飲食店として使われていた物件を選べば開業までの時間を短縮することができます。

貸し物件はまず掃除が必要

日本のテナントやアパートなどはきれいに片付けて貸し出されるものですが中国はそうではありません。
新築物件を借りるなら良いのですが、居抜き物件では散らかったままのことがほとんど。
飲食店をやめた後の物件なんかは食材がそのまま放置してあることすらあります。
大都市では仲介業者が片付けておいてくれることもありますが、中にはほかりっぱなしの物件もあり拝見するのも一苦労です。
私も中国でマンションを借りたときは大変でした。
       →中国のマンションを借りたときの記事

営業中でも借りれるところがある

先ほどの「出兑」の張り紙がある店舗では普通に営業中の飲食店もありました。
聞くと契約するのであれば次の日にはお店を明け渡すとのこと。
椅子やテーブル、調理器具などは全部大家さんのものだそうで、又貸しの主も身一つだけなので身軽そのもの。
あとはお金を受け取ればおさらばなのです。

このような物件ではメニューなど用意してあれば契約してから数日中に営業を開始できます。
内装は気にしなければそのままか営業しながらの改装もありです。
中国ですからキチッとしたスタートで開業しようとしてもあまり意味がないと私は思います。
特に私の住んでいるような小さい街では。

フードコートは年間20万円ほどの家賃

百貨店の中にあるようなフードコートも見逃してはいけません。
一般の店舗を借りるより安価で開店するための準備も大幅に省けます。
しかも集客に関しては百貨店に任せられるので何もしなくてもある程度の客数は期待できます。
フードコートには高級料理はむきませんが低めの客単価の業態であれば全然ありだと私は思いました。
私の住む町では本格手な日本料理はまだまだ流行りそうにないので、牛丼屋などの庶民でも馴染みやすそうな業態で攻め始めるのがいいと感じています。

私のいる内モンゴルの小さな街は、北京や上海などの大都市に比べて不動産がまだまだ安いので開業するための費用も思ったほどかかりません。
しかも発展途中の街のためビジネスチャンスはとても豊富。
やり方によっては成功する確率は高いはずです。
しっかり市場調査していきたいと思います。

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