田舎暮らしでほぼ自給自足の生活をする 内モンゴルの田舎では食肉を買う必要なし 

自給自足

日本から内モンゴルへ引っ越し、しばらく田舎の農村部で生活していたことがあります。
そこでの暮らしはほぼ自給自足の生活。
日本ではなかなかできそうにない体験でした。

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ガス、水道代フリー

内モンゴルの農村部では日本のようにガス、電気、水道といったインフラが全て整っているわけではありません。
というか必要がないンです。
私も最初は驚きでしたがあるのは電気のみ。
ガスや水道は他のもので代用されているのでナチュラルなオール電化といえるのではないでしょうか。
それでも暮らしぶりは特に不便なことはなく、テレビもありますし、ネットも携帯も通じます。
田舎の村人達も当たり前のようにスマホを使いSNSなどを利用しているのです。

ガスの代わりは

日本の家庭でガスが必要なのは料理する時の熱源と湯沸かし器ぐらいでしょうか。内モンゴルの農村部ではガスが通っていないのでこれらは石炭か自分たちで飼育している牛の糞を乾かしたものを燃やしてまかなわれています。
特に夏では石炭を使わず牛の糞のみ。
牛舎を掃除した時にでる糞を貯めて乾かしておくだけなので費用はゼロです。
それをコンロで燃やして料理を作ったりお湯を沸かしたりと自由自在。
牛の糞は匂いが気になるイメージですが、この辺りのものはまったく臭いません。
牛達が放牧されていて健康ですし食べ物もほぼ草とトウモロコシだけのせいか草の香りがほのかにします。

中国では各家庭でもメジャーな太陽光利用

中国ではどこの都市に行っても屋根の上に太陽光を利用してお湯がつくれる装置が設置されています。
農村部でも例外ではなく義母の家にもありお風呂やシャワーに利用されているのです。
曇りだと温まりは悪いのですが、内モンゴルでは晴れの日が多いので大いに活用できます。
ただ重力によって水が出てくるので水の勢いが弱いのが難点。
日本のシャワーのイメージでいるとちょっと落胆してしまいます。

水源は地下水

内モンゴルの農村部では各家庭に井戸が掘られていて水源とされています。
地下水なので日本の水道水のような薬臭さはありません。
夏でも冷たい水が出てきてスイカやビールを冷やすことができますし。マイナス30度の冬でも凍ることなく普通に取水することができます。
水質は硬水でそのまま飲めますが、人によってはお腹を壊すこともあるよう。
私も初めて飲んだ時は腹を下しましたが、それ以来は耐性ができたせいか平気になりました。
井戸から水をくみ上げるのは映画「となりのトトロに」出てくるような手動のポンプ式ものもありますが、今ではどこも電気でくみ上げるタイプのものなのでスイッチ一つで水がでます。
もちろん水道代はかかりません。

肉類は自分たちで育てた家畜

内モンゴルでは牧畜業が盛んで、牛や羊がたくさん飼育されています。
牛はそのまま売りに出されることが多いのですが、羊は自分たちで消費することも多く食卓にあがることもしばしば。
ちなみに家畜は自分たちで屠畜して調理します。
他にも各家庭ごとにブタ、ニワトリやアヒル、などが食料用に飼育されていて
食肉を買うことはありません。
肉に関しては100%自給自足です。

野菜も自家栽培

私が農村に住んでいたのは気持ちいい夏の季節。
冬は厳しい寒さでとてもできませんが、それ以外は各家庭で菜園を持ちいろいろな農作物を収穫しています。
私の義母の家では主にネギ、ナス、キュウリ、人参、トマト、エンドウ豆、トウモロコシ、ピーマン、ジャガイモ、大根などや、スイカやマクワウリ、イチゴなどの果物も栽培していました。
かなり種類が多いので収穫できる時にはほぼ野菜を買う必要はありません。
大量に栽培し食べきれない分は乾燥させたり、漬物にしたりして保存し栽培できない冬に食べることもできます。

お米や調味料など自分で作るのが難しいものは買うしかありませんが、それ以外は電気と自分たちの労働から生みだされるものによって生活していました。
農村での自給自足は体力が必要ですが、日本では調理師として働いていた私にとって田舎暮らしにともなう屋外での仕事はとても気持ち良いものです。
しかも田舎では日本で暮らすように時間に追われることなくのんびり生活できます。
都会の生活に疲れた人は田舎に移住するのもいいかもしれませんね。

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