料理人が腰痛にならないための対策とは

料理人には腰痛で悩む人が少なくありません。一日中の立ち仕事や重い物を持つことが多いため料理人と腰痛は切っても切り離せない関係にあるとも言えます。

腰痛を我慢しながらの仕事はツラく、痛みが強くなっていくのではないかとうい恐怖感を持つこともあるでしょう。
年齢が若いうちは腰が少しぐらい痛くなっても何日かすれば治ってしまうこともあります。しかし年齢を重ねるうちにしだいに治りが悪くなってくるものです。若いからといって無理をしていれば将来にそのツケがまわってきてしまうかもしれません。
たとえ今腰痛がなくても腰に負担がかからないような仕事のやり方を考えることが大切です。そうすれば将来腰痛になるリスクを減らすことができるかもしれません。

  腰痛の原因とは

料理人の腰痛の大きな原因は長時間の立ち仕事で腰に負担がかかりすぎることが挙げられます。しかも包丁を使う時や盛りつけ、洗い物に至るまでほぼ前かがみの姿勢で作業するため、直立姿勢よりも腰に負担がかかりやすいのです。
大きな寸胴や水のたくさん入った鍋など重い物を持つことや、物を持ちながらの移動も腰に負担をかかりやすくします。歩く時の重心移動や、一歩一歩、歩く時の振動による負担が加わるからです。ピーク中では特に物を持ちながら忙しく動き回るなど無理な姿勢も多くなってしまいます。

中高年の料理人はあまり体に負担のかからないようなポジションを任せられがちですが、加齢による筋肉の低下や衰えによって腰の負担が増加し、ちょっとしたことでも腰痛になりやすいです。また血行も悪くなり老廃物や毒素が排出されにくくなることも痛みの増加につながります。

普段気にならない軽作業をしている時でもまったく腰にダメージがないわけではありません。
作業を続けていけば知らず知らずのうちに腰にダメージがたまっていきます。ダメージが腰の許容量の限界を超えた時に腰痛を発症してしまうのです。

  対策予防

腰の負担をできるだけかけないような仕事の仕方をすることで腰痛の予防につながります。
たとえば重い寸胴を持つ時には出来るだけ寸胴に近づき腰をよせて持つことで体の重心の移動を減らし腰への負担を軽くすることができるのです。また下から物を持ち上げる時も膝を曲げてから持ち上げることも効果があります。

重い物を持つ時だけ気をつけるのではなく比較的軽い物を持つ時でも気をつけるといいでしょう。軽い物を持つ時でも腰への負担が少なからずかかっています。軽いからといって無造作に持ち上げてしまうと更に腰に負担がかかるのです。それをくり返せば腰への負担がたまっていき腰痛の原因になってしまいます。
また腰をひねりながら物を持つこともよくありません。物の正面に移動して持ちやすい位置から持つようにした方がいいでしょう。

作業する時の姿勢も正しくすることで腰への負担を軽減できます。作業台が低くて作業する位置が自分の背丈に合わなければ作業点を高くするように工夫しましょう。前かがみになればなるほど腰にかかる負担は大きくなってしまいます。できるだけ背筋を伸ばせるような姿勢を保って作業することを心がけましょう。また包丁を使う位置も自分の体に近づける程、腰の負担を減らすことができます。

誰でも始めから腰痛をもって仕事についているのではなく、仕事を続けていく過程で腰痛になっているはずです。痛みがない時でも腰の負担を配慮することによって腰痛になるリスクを減らすことができます。多少のことでも毎日の積み重ねによって腰痛の発症を遅らせることができるのです。
腰痛に耐えながら仕事をするのは誰でも短い時間のほうがいいはずです。
痛みを耐えながらの仕事は集中できませんし効率も落としてしまいます。忙しいピーク中では早く作業せざるをえず、そんな時の体の不調は精神的にもよくありません。料理人にとって腰痛は職業病といえますが日頃から気をつけることでそのリスクを減らすことができるのです。

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