中国内モンゴルの田舎でエコ生活 ガスのかわりに使うのは激安国産石炭

中国内モンゴルの農村部で半年ほど暮らしていましたが、そこは文明に頼りすぎないエコ生活。
田舎生活するのは私も初めてで、いろいろ面白いものが見ることができました。

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電気だけの農村部

中国の農村部では日本のように電気、ガス、水道と3拍子そろったインフラのある村はあまりなく、私の住んでいた村も電気しか通っていませんでした。
しかし、水道の代わりに井戸水がありましたしガスではなくほかの燃やせるものを熱源にしていて不自由することはなし。

あえて言うならば、井戸水は電気式のポンプでくみ上げるため,電気が止まる=水が無いという状況になってしまうことでしょうか。
それでも水の汲み置きがあれば1日2日は問題ありませんし、夜の電灯もロウソクを灯してやり過ごしていました。
ただ停電するとテレビは全く見れませんが。

料理の火元は

日本の家庭でガスの使い道といったら湯沸かし器や料理の火元がありますが、
ガスの通っていない内モンゴルの農村では変わりのものを燃やして熱源や火元にしています。
燃やすものはいろいろあるのですが、大部分は飼っているウシの糞を乾かしたもの。
家畜の糞というと臭いものだと思われますが、この辺りのウシの糞は食べ物が草だけのせいか全く臭いません。
日本の牧場だと周りにも匂いが漂ってきますが、内モンゴルでは村の中はおろか糞を採取する牛舎も全く臭わないのです。

牛糞はそのままでは燃えないので完全に乾かします。
大きいもので重さ4、5kgはありそうな牛糞を道具で一つずつ屋外に設置されている通気性の良い金網の囲いに運び自然乾燥させるのです。
内モンゴルは気候も乾燥していて太陽光も強めなので糞のような水分の多いものでも乾きやすいかもしれませんが、それでも数ヶ月かかってようやくカラカラになり燃やすことができます。

牛糞の他にも周りの実を削ぎ取って残ったトウモロコシの芯や草原で拾ってきた倒木の残骸なども燃やして熱源に。
いずれも元手はかかっておらず費用はタダです。

冬の寒さは火を絶やせないほど

内モンゴルの冬は厳しく気温はマイナス30℃以下。
真冬では屋内も暖炉の火を絶やすと水が凍り始めるほどの寒さになってしまうので、24時間火を着けておかなければいけません。
なので冬の間は牛糞だけでなく火持ちのいい石炭も燃やして暖をとります。
昼の間はいいのですが暖炉で燃やすものが牛糞や薪だと燃え尽きるのが早く、寝ている間には消えてしまうため、この時だけは石炭を使うのです。
ただ石炭は火力が弱く料理用の火元にはむかないため、料理の時には燃えやすい牛糞やトウモロコシの芯を使わなければいけません。

中国の石炭の値段

石炭はタダではないのですが大部分を輸入に頼っている日本での値段と違い、中国では石炭の生産が盛んなので安価。
日本では最小単位で小売りされているものでは10キロ1000円というのを見たことがありますが内モンゴルでは1トン7000円から8000円ほどと格安です。
日本では普通の人が石炭を普段見ることはないと思いますが、内モンゴルでは農村部だけでなく都市部でも暖をとるために使われていて冬の間はどこの家でも使われていて家の前に積まれているのを目にします。

内モンゴルの農村エコ生活の光熱費

内モンゴルの農村で暮らすのなら必要な光熱費は電気代と冬の間の石炭だけ。
後のものは自然由来のものなので労働力はかかりますが元手はタダです。

ここでの電気代はテレビや電灯、ネット設備の使用を合わせても大体ひと月1000円ぐらい。

石炭代は普通の家庭なら1トン買えば冬は超せるので1年の暖房費はこの値段以下ということになります。
また内モンゴルの夏は涼しく冷房は使わないので冷房費はかかりません。
なので計算するとひと月大体1500円といったところ。
環境や物価の違う日本と比較は難しいかも知れませんが、日本の光熱費を比較するとその差は歴然です。

中国内モンゴルの放牧は農村を基点にしている人が多いのですが、中には村からはなれた草原の真ん中に家を建てて生活している人います。
そんなところでは電線も通っていないはずなのでどのように生活しているか気になるところ。
機会があったらおじゃましたいと思います。

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