飲食業必見!栽培方法でかわる野菜のおいしさ

飲食店を運営していく中で毎日より新鮮で美味しい野菜を仕入れたいというのは全ての料理人や経営者が思っている事でしょう。旬の野菜はおいしいというのは事実です。しかし実際には旬に関わらず野菜は一年中でまわっていますし旬以外の野菜を私たちも求めています。
同じ野菜が一年中手に入るのは栽培技術の発達のおかげです。しかし自然の摂理に逆らって作った旬以外の野菜がおいしいのでしょうか。ここでは栽培方法と野菜の味の関係について紹介していきます。

  水耕栽培と露地栽培

葉もの野菜やハーブ、スプラウト系などでは土を使わず水と培養液を使って育てられる水耕栽培のものがあります。ニラや水菜に土がついているものとそうでないものを見たことがありませんか?土がついていないものは水耕栽培で育てられているものの可能性が高いです。
水耕栽培は農家にとって作物の管理がしやすく育ちが露地栽培より早いのが利点です。また私たち飲食業者にとっては野菜に土がついていないため洗う手間もあまりかからないという点もあります。
水耕栽培で育てられた野菜は土壌栽培の野菜より味や風味が落ちたり、歯ごたえの劣る感じがする、また保存性が低くなる傾向があるとも言われています。設備の関係で日照時間が短くなるのもその要因と言えるでしょうし、露地栽培でしかできない生命のサイクルがあるのかもしれません。

こう聞くと露地栽培の野菜のほうを使いたいと思うかもしれませんが、水耕栽培を全て否定することはできません。というのは水耕栽培の野菜も使い方によっては土壌栽培ものよりもおいしく料理できることがあるのです。先ほど水耕栽培で育てられた野菜は歯ごたえが悪く風味が悪くなる傾向があると書きましたが、その柔らかさを料理に利用してやればよいのです。水耕栽培の欠点を逆手に取ってそれを利点に変えるという考え方。例えばサラダなんかは生で野菜を食べるので野菜があまり硬かったり野菜臭さが強いと歯切れが悪く美味しくありませんよね。そこに水耕栽培で育てられた柔らかい野菜をサラダにすれば美味しくたべられるはずです。

  ハウス栽培

ハウス栽培は一年のうち一時期が旬の野菜を通年収穫できるように考え出されたものです。季節外れに栽培する野菜にハウス栽培で温度を調整することで野菜に旬だと勘違いさせ育ちを良くさせるのです。これによって旬以外の季節でも収穫を可能にしています。旬以外でも野菜が一年中出回っているのはこのハウス栽培のおかげで飲食店にも大きく貢献していると言えます。
自然な旬を迎えた野菜とハウス栽培された野菜の違いはどこにあるのかといとそのコストにあります。ハウス栽培では暖房を使う所もあり運営費がかかります。旬に合わせて育てた野菜はそれだけ費用もかからず安いのです。
ハウス栽培の野菜は味が落ちるというイメージがありますが、研究によっては両方ともほぼ同じ味と栄養価があるという結果もあります。
味や栄養が落ちやすいのは早取りによることがあげられます。例えばトマトは流通量と収穫量を合わせるためにまだ青いうちに収穫することがあります。それを需要に合わせて追熟させ出荷するのです。早取りしたトマトのビタミン量は完熟トマトの3分の1程だと言います。野菜は収穫してから放置すればさらに栄養価は下がってしまいます。
完熟野菜は農家にとって手間とコストがかかるため値段も高いく料理に使えば客単価を上げざるをえません。しかし良い野菜には安価なものにはない美味しさがあることは確かです。

いつもの手にしている野菜も一つ一つ手に取ってみて育ってきた経緯を考えるのも楽しいものです。毎日野菜が配達されるのであれば業者さんに聞けばいろいろと教えてくれます。そこから自分の知識にもなりますし、業者さんから良い情報を聞くことができることもあります。

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