内モンゴル草原育ちの屠畜したての超新鮮な豚肉をいただいた 食肉を熟成させておいしいお肉を作ってみたくなった

内モンゴルの農村で牧畜業を営んで暮らす人々は基本的に自分たちで飼っている豚や羊を自分たちも消費しています。
市場に出回る出所のしれない物と違い、与える餌も飼育する環境もすべて自分たちのコントロール下にあるので安心安全のお肉が食べられるわけです。
そんなお肉をわたしも口にすることができたのでその時の感想を書いてきます。

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飼育環境はほぼ自然 自由に走りまわるブタたち

内モンゴルの農村部では主に牛、羊、豚、ニワトリ、カモ、馬が家畜として飼育されていて、全てが基本的に放し飼いです。
特にブタは食欲旺盛でえさを求めて草原を一日中歩き回っています。
そのため畜舎で一生を暮らすブタと違いのびのびと暮らし良い肉質の豚肉に育つのです。

村人が屠畜する様子をまじまじと見る

良い大きさに育ったブタは村人達自らの手によって屠畜されます。
私もこちらに引っ越し、初めて屠畜場面に出くわした時は息を飲みながらみまもりました。
それでも何度か見るうちに慣れてきましたが。

村人達の屠畜の仕方は流暢そのもの。
始めに豚の手足をしばったり、口に猿ぐつわのようなものをかませ、ブタが暴れたり声を出せないようにします。
ブタも必死に抵抗してなんとか逃れようとするものの、足も縛られ人間にも馬乗りされているので全く身動きがとれません。
そこへ村人がナイフを胸にあて心臓を一突き。
心臓を突かれたブタはおよそ2分ほどで息絶えます。

新鮮な豚肉を食べる

屠畜されたブタはその場で解体され一部が家族や屠畜に立ち会った人にふるまわれます。
その時の調理は塩ゆでが多く、塊のまま煮て柔らかくなったお肉をナイフでそいで食べたり、スペアリブにそのままかぶりついたりしていただく豪快なもの。
調味料は塩だけなので豚肉の臭いが気になりそうですが、ここらのブタは育ちがいいせいか全くにおいません。
肉だけをいただいてもとてもあっさりしていておいしいです。
日本で食べる普通の豚肉は濃い味付けをしない限り多少においますが、やはり育成環境や食べ物は豚肉の味に影響を及ぼすということなのでしょうか。

熟成させるともっと美味しいんじゃないかと思った

ここで料理人の私が気になるのは屠畜したばかりの新鮮な豚肉では熟成がすすんでいないので旨味や香りが十分ではないのではということ。
村人達は新鮮なお肉ほどいいものと考えているようで屠畜したばかりの豚肉を喜んで食べています。
しかし日本では通常、牛やブタの家畜は屠畜されすぐに食用にスーパーなどに並ぶのではなく、低温で一定時間保存して熟成させ食感や味や香りを向上させているはずです。
しかし内モンゴルでは熟成する間もなくその場で塩ゆでにされています。
確かに内モンゴルで食べる新鮮なお肉も美味しいと思いますし、文化や習慣が違うのでこの食べ方は否定できません。
しかし私にとってはあっさりしすぎていて少し味気ない豚肉になっているようにも感じ、熟成させたら更に美味しくなるに違いないと思ってしまうのです。

魚の刺身でも熟成するんです

日本で食べる魚介類の刺身でも新鮮なものと少しおいたものとは味が違います。
さっきまで生きていた魚の刺身は確かに歯ごたえがあり臭みもなく新鮮さがあじわえるでしょう。
しかし新鮮なものは魚の旨味というのがまだ出てきていません。

食肉と同じで魚もすこし時間がたって熟成すれば旨味と香りが向上してきます。
魚の刺身の場合、新鮮なものは歯ごたえが良い一方、熟成したものは香りと味が良くなるので一概にはどちらがいいとは言えず、好みによるところも大きいです。
しかし日本人ならば食肉は熟成させたものが一般に出回っていますし、最近では「ドライエージング」で熟成させた「熟成肉」もはやっています。
なのでいつかはお肉を切りわけてもらって試しに自分の家の冷蔵庫で熟成させてみようと思っています。

ふと日本で豚の内蔵の刺身を食べて危なかったことを思い出した

内モンゴルでは豚の内蔵も塩ゆでにして食べるのがほとんどです。
ニラレバ炒めとかはだれも作りません。
そんな茹でた心臓や肺、肝臓をいただいているとき思い出したのが日本で豚の内蔵の刺身を出す居酒屋に行ったこと。
そのお店では調理師学校の友人が働いていたので行ってみたのですが、提供している豚の内蔵は朝引きの豚のもので新鮮らしく、食べてみることにしました。
しょうが醤油やわさび醤油でいただいたのですが内蔵の割に臭みもなくその場は美味しくいただき、家に帰りました。
しかし家に着くなり体験したことのないような激しい目まいに襲われたのです。
あんな目まいは本当に始めてでした。
なんとかベットにたどり着いたのですが意識がグルグルと渦巻き、落ちるようにして眠りについたのです。

次の朝はなにもなかったかのように体調がもどりました。
もし昨日の酒の飲みかたが悪かったとしたら二日酔いになっているはずです。
しかし全くそんな感じはしません。
ということはどういうことか。
その夜のあの目まいは酒のせいではなく、どうも豚の内蔵の刺身のせいじゃないかと思うのです。

ネットで調べてみたのですが豚の内蔵で目まいがするのはヒットしませんでした。
結局あの目まいは原因不明でしたが本当に激しかったです。
あの目まいを思い出すと運が悪ければそのまま昇天していたのではないかと思うことさえあります。
豚の内蔵には食中毒をおこさせる物質があるという事実はありませんが、気をつけたほうがよさそうです。

日本ではなかなか屠畜したてのお肉は手に入らないのでこの機会に食肉の熟成は一度はやってみたいところです。
ドライエージングは湿度や温度管理がむずかしそうですがそのうち挑戦してみたいと思います。

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